1万円ぐらいなら当たるかも
日曜日の某国民的アニメを見ていたところ、宝くじの話をやっていました。
内容は宝くじで1万円が当たってそれをどう分けるかで一悶着、最終的には皆でウナギを食べて丸く収まる、という話でしたが、ふと、そもそも宝くじで1万円当たる確率ってどのくらいなんだろう、投資としてどのくらい価値があるのかと思いちょっと考えてみました。
宝くじですが、1億は無理としても何となく1万円ぐらいなら当たりそうな気がしてしまうのが怖いところです。
10年以上前ですが「なんとかジャンボ」が出るたびに40枚つまり12,000円ずつ買っていましたが、実際3000円が一回当たったぐらいの記憶しかありません。
計算してみる
投資において評価するときにROI(Return on Investment)という指標を使います。
ROIとは、投資収益率とも呼ばれる指標で、投資した費用に対してどれだけの利益を得たかを示します。ROIは以下の式で計算できます。
ROI (%) = 利益 ÷ 投資額 × 100
例えば、100万円の投資で200万円になった場合、ROIは100%となります。これは、投資した費用が2倍になったことを意味します。ROIが高いほど、投資効果が高いと判断できます。
これで宝くじで1万円当たる確率とROIについて考えて見ると、年末ジャンボ宝くじで1万円が当たる確率は約0.3%です(132万本 / 4億4千万枚)。
つまり、1000枚に3枚の確率で当たります。
1枚300円の宝くじを1枚だけ買って1万円当たる場合、ROIは約33.3倍になります。
しかし、この確率は非常に低いので、期待値は約90円となります。つまり、平均的には300円の投資に対して90円しか返ってこないということです。
そもそも宝くじは還元率がものすごく低いため、それだけでも割が悪いです。
還元率とはつまり集めたお金に対して、賞金として支払われる額の率で宝くじの還元率は法律で50%未満にするよう定められており、2021年度は46.2%となっています。
残りの53.8%は、印刷経費や手数料などの経費として使われたり、公共事業や社会貢献広報費として使われたりするらしいです。
宝くじの還元率は、他のギャンブルと比べるとかなり低いです。たとえばパチンコの還元率は約90%、競馬の還元率は約75%です。
つまり宝くじは買った時点で半分は負けている、ということになります。
ちなみに年末ジャンボ宝くじで1等に当たる確率は、東京ドームに敷き詰めた宝くじから1枚だけ選んで当たる確率と同じなんだそうです。
心理学では正しい確率を踏まえずに判断しようとする傾向を「確率の無視」と言い、人間は確率を直感的に把握できないためにそういう傾向に陥りやすいそうです。
という訳で、あくまでもワクワク感を楽しむゲームとして宝くじを買うことはアリかもしれませんが、投資の代わりにはならないということがよく分かりました。